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そろそろ真珠腫性中耳炎についての個人的体験を纏めておく

  • August 10, 2013 11:00 AM
  • health

タイトル通りの内容だけど、3年ぶりに耳の手術をすることになったので、これを機会に纏めておこうかと。
まぁ、どんな病気かネット調べれば判るんだけど、あんまり一般的に知られてないから説明が面倒だというのも書く動機。

※註:長文です。

不調を感じ始めたのは、働き始めてから暫く経って、「睡眠不足やら偏った食生活やらで体に負担が掛かっているのかなー?」と思っていた頃。
ある日聴力に異変を感じて医者に向かったところから。(以下引用は一部略)

真珠腫性中耳炎とか何とか - Sequentially Altered Days
朝から体調不良(頭痛、難聴)で取り敢えず午前休、痛み止め飲んで寝て起きても回復せず...結局全休にして医者に行くことにした。

コースは
 問診→耳観察(ファイバーカメラ)→耳異物除去(フックで引っ掛けて。5mm径位の塊が出てきて超痛かった)→聴力検査→残り膿吸引→吸引薬投与(鼻から蒸気で)
という感じで。

どうも真珠腫性中耳炎とかいう症例っぽいということで、取り敢えず抗生物質の点耳薬(初めて聞いたよ!)を処方されて帰宅。

部活引退してからPAの手伝いとかしてたけど、左の音量が小さく感じることが多くて、あまり積極的なパニングが出来なくなってしまったりしたのを思い出した。
そんな理由で就活の際に音響関係は選ばなかったのだった。そうだそうだ。

ここ最近は、というと脳が調整してくれているのか、左右の定位感は問題無いんだけれど、やはり音圧に対して鈍感というか、話し声が聞き取り辛かったわけで。
(耳抜きすると少し改善されるけど、今度はファンノイズとかが五月蠅く感じるようになる)
https://w3neu.net/weblog/2007/05/09_2053.php


結局耳の痛みや難聴は巨大な耳垢のようなもの(血膿混じり)が原因だったのだけれど、そもそもなんでそんなものが発生したのか根本原因は判らず。
しかし初回で真珠腫性中耳炎の可能性は指摘されていた。

真珠腫性中耳炎 - Wikipedia
血や膿の混じった耳ダレが出てくる。血の混じった耳ダレを血性耳漏(けっせいじろう)、膿の混じった耳ダレを膿性耳漏(のうせいじろう)と言う。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9C%9F%E7%8F%A0%E8%85%AB%E6%80%A7%E4%B8%AD%E8%80%B3%E7%82%8E

↑正にコレ。

で、2回目の診察で、鼓膜自体の炎症原因は判明。
「ってMRSAだったのかよ!」ってなった。

真珠腫性中耳炎の経過(1) - Sequentially Altered Days
殺菌点耳薬が効いているのか、調子は悪くない。
軽い問診の後、前回の病理検査結果を貰う。

「MRSAですねー」
「え?耐性黄色ブドウ球菌とかいうやつですか?」
「そうそう。詳しくはネットで見て下さい」

またネットなのかw
(前回も「詳しくはネットで」だった)

どうやら耳の中で繁殖しているのはMRSAで、殺菌に使う薬の種類が限定される模様。
MRSAの元になる菌ってのは元々身体に居る常在菌だったような気がするので、抵抗力が下がってきたときに掛かる炎症は同じタイプの菌で起こる可能性が高いかも知れない。
結果を貰って帰ってきたので、万一の時のため手元に置いておこう。

で、前回あり得ない大きさの何かが出てきた耳の状態だけれど、特に状況に変化無し。
真珠腫というのは一般的に進行性らしく聴力低下があるらしいので(※ネット情報)、要注意なのだと。
長い間かけて低下してきたから判らなかったんじゃないですかー、なんて云われました。

その後は鼻の吸引を数分やってから、「イソジン入れときましょう」と云われるがままに耳の穴をタプンタプンにされた。
...え?イソジンって耳に入れるモノなの?

耳掃除が思い切り出来ないのが辛いです。
https://w3neu.net/weblog/2007/05/14_2256.php

そういえば、診断を受けるまで綿棒を唾液で湿らせて耳掃除をしていたのだけど、上記の診断結果を受けて止めた気が。
(医者には「そんなのが原因じゃないと思うけど」と云われたが、唾液は細菌の巣窟なので一応気になって)

この頃からイソジンやタリビッドが点耳薬として処方されてて、耳掃除の時に使うようにしてた。

しかし、聴力低下は改善/悪化を繰り返しながら徐々に進行していく。

そう言えば書いていなかったけど - Sequentially Altered Days
少し前の話になるけど真珠腫性中耳炎の話題の続きを。

お盆前の先週前半に久々の耳鼻科検診に出掛けたのだった。
月イチくらいで経過観察、ということになってたので、ペース的には問題ない...けどちょっと耳に痛みを感じ始めていたので、そろそろやばいなーと思ったのが主な受診動機。

相変わらず両耳とも不調で、右の耳は前回同様に出血痕(要するにカサブタ)が鼓膜上部に出来ていて、今まで勝ってた左耳との聴力検査合戦に負ける始末。

どちらも通常領域からー5~15dBくらいの分布で、とくに話し声のピークが出る辺りが凹んでいる状態。
道理でここんとこ話し声が聞き取りづらい訳だ。
(一方で音楽系のソースだと音量を上げるだけで勝手にドンシャリ気味になるんだろうね)

状態が余りにも良くないようだと(鼓膜回復)手術ってのも選択肢として出てくる訳なんだけど、入院期間が1週間~。
現状の仕事の状況を考えると厳しいなぁ...と思ったけど、正直体調が悪くなってくると耳の調子が目に見えて(変な言い回しだ)悪くなるし、病状は周囲から気付かれにくいので単にボーッとしているのと同じモードにしか見えない。

むー、これはどうしたものかと主治医と話していたら、どうやら年末年始とかに入院するというパターンもアリだという。

これは本気で検討しないとマズいかなー、と思いつつ相変わらず耳にイソジン流し込む日々です。

音楽関係者の皆様に於かれましては耳をお大事になさいますよう。
(個人的には睡眠不足が一番ダメージでかいです(うわ、駄目じゃんよ))
https://w3neu.net/weblog/2007/08/13_1725.php

手元には聴力検査の結果が残ってないけど、この頃には70代くらいの聴力まで落ちていたはず。

手術決定までの症状を思い返すと、結構深刻で、

・周囲の人間が喋っている言葉がよく判らない(特に子音)ので、口元を見て子音を想像しながら会話するので、空耳が捗る。
元文章「この件の問い合わせ状況は?」→聞こえる内容「おおえんおおいああえおうおうあ?」みたいな。
口元を見逃すと、常にボキャブラ状態。(ボキャブラ懐かしいな)

・背後から呼びかけられても聞こえないので、まるで「いつも超集中して仕事してる」もしくは「ただ単にぼーっとしている」ように思われる。
呼びかける人のタイプによって解釈が違うらしい。
(ちなみに上記は、想像ではなくて病気と判ってから周囲の同僚に聞いた)

・そのとき調子の悪い方の耳を下にして寝ていると、朝目覚ましの音が鳴っても気付かない。
入社してから数年、ほんと遅刻しすぎ。
病気だと判る前、酷い時は1週間で3回遅刻して反省文書いて提出したことも。
対策として買ったJRの運転手が仮眠室で使うエアバッグ式の高級目覚ましは、寝相が悪いと効果が無い&強制寝違えマシンと化すためお蔵入り。

てな感じ。

で、そろそろ本気でやばいのかなぁ、と思いつつ、掛かり付け医には「聴力が急落したら即手術ね」と云われていたので、「(既に支障は出てるけど)生活に困るレベルになったら手術かー」くらいに思ってた。
正直仕事も忙しかったし、休めるタイミングが判らなかったのもあるけど。

ちなみに「聴力が急落したら」ってのは、「最終的に蝸牛に繋がってる耳骨の一部が溶解したら」と言い換えることができる。
耳骨破壊の次は、内耳の上方にある脳神経との隔壁である骨の破壊で、神経への影響が発生する可能性が高いため、なるべく早い手術が必要だと聞いた記憶がある。

真珠腫性中耳炎 - Wikipedia
真珠腫の拡大によって徐々に組織が破壊・圧迫されていくにつれ、難聴やめまい、顔面神経麻痺などを生じるようになる。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9C%9F%E7%8F%A0%E8%85%AB%E6%80%A7%E4%B8%AD%E8%80%B3%E7%82%8E

で、それから2年は何とかやり過ごしていたんだけど、2010年の花粉症シーズンで聴力がもう一段落ちた。
仕事も落ち着いてきたので盆休みと有給を使って手術を受けることに。

Twitterのログを見た感じだと、初回の手術は左耳。
12日に入院して14日に退院。

明日から入院なので今日は定時ダッシュしてみる(可能なら)
4:40 PM, Aug 11th, 2010 via dabr

御心配お掛けします。
前々から耳が不調なんですが、いよいよ左側が聴こえづらくなってきたので、パカッと開けて骨入れます。ということで明日手術なのですよ
2:58 PM, Aug 12th, 2010 via dabr

手術翌日退院、ということで自宅に戻りました。
痛みはそれ程酷くないですが、左耳が脈打ってます。
取り急ぎ報告まで。寝ます。
6:30 PM, Aug 14th, 2010 via web

ほぼ回復したので真珠腫性中耳炎手術まとめ。
手術前日:風呂入って夕食から絶食。夜から飲物も禁止。
当日:朝から手術着に着替え。手術室で全身麻酔注射を打たれて失神。夕方、尿カテの痛みで目覚める。右手甲に点滴。
翌日:尿道の痛みで眠れず。午前中にカテーテルやっと抜かれる。激痛。
2:05 AM, Aug 19th, 2010 via dabr

翌日つづき:血栓防止用のマッサージのため穿かされていた靴下も脱がされる。速攻でトイレへ。あまり出ない。しかも激痛レベル10。(刺さってる時のレベルを9とする)
耳は何やら厳重にカバーされているが、怖くて仰向けもしくは右向き胎児の姿勢でしか横になれない。腰に変な痛み。
2:10 AM, Aug 19th, 2010 via dabr

翌々日:午前中に右手甲の点滴が外れる。抗生剤やらブドウ糖やら生食やらで、トータル5Lくらい入れたと思われる。担当医に包帯を外され、キズパワーパッドのような特殊絆創膏に切り替え。嫁が傷口を見て引いていた。痛みはそれほどでもないが、耳の上半分の感覚が全くない。
2:12 AM, Aug 19th, 2010 via dabr

翌々日つづき:昼の病院食を食べて、退院手続き。(と言っても、休日なので単に着替えて帰るだけ)
帰宅して寝てみるが、変に寝返りを打つと耳が取れそうな気がして余り眠れない。耳とこめかみの間辺り、筋膜を採取した部位から「チャプンチャプン」と音がして非常に不快。
2:17 AM, Aug 19th, 2010 via dabr

翌々翌日:朝から担当医の元へ。耳の中を消毒してガーゼを交換。「ガサゴソ、バリバリ」と音がして不快。特殊絆創膏も貼り替えられた。
痛みは無く、耳の上半分の感覚も、触覚が若干回復した感じがする。温点・冷点の反応はない。帰宅して、体力回復のため、ひたすら寝る。
2:22 AM, Aug 19th, 2010 via dabr

翌々翌々日:激痛で目覚める。手術した方の側頭部に、ハンマーで定期的に叩いているような痛み。
立ち上がれないので、盆休み終了しているが、会社休み延長する。そしてひたすら横になる。(痛くて眠れない)
ただ、顔の腫れは引いた。
手術直後2cmくらい厚みがあったが、5mm程度に。
2:25 AM, Aug 19th, 2010 via dabr

翌々翌々翌日:腫れは引いたが、激痛なので仕事が出来そうにない。心なしか、反対の耳の聴力も低下してきていたような。
「チャプンチャプン」と鳴っていた部分を触ると「グジグジ」と空気があるような音が鳴るので、手で押し込んで空気を追い出してみたら嘘のように痛みが去った。何だそれ。
2:29 AM, Aug 19th, 2010 via dabr

と言うことで本日午前中抜糸でございます。
まだ側頭部は若干痛くて寝付きがわるいので、こんな時間に起きてしまった。
温点冷点は、7割くらい回復。圧点と痛点は10割。
尿カテ抜き取ってから3日間くらい排尿が苦痛だったのが印象的。
反対の耳は尿カテなしで出来ないモノでしょうか。
2:33 AM, Aug 19th, 2010 via dabr

MRIで診断する限り、両耳共に鼓膜に繋がっている耳骨の一部が予想通り溶解しちゃってる、ということで耳骨再建手術も込みで。
(耳骨は陸上生物には不要の耳の穴のフタ部分から、軟骨を拝借して作る)

ちなみに今となっては、尿道カテーテルと、こめかみ辺りの筋膜を剥がされた後の回復が痛くて辛かった記憶しか無い。
(あと流石に顔は結構腫れるので、女の人だと腫れが引くまで1週間ぐらい外出したくないだろうなぁ、と思う)

手術室で麻酔を入れた直後から記憶はなく、気がついたら病室のベッドの上なのだ。

2回目は同じ年の11月。
左右同時に手術するのは、聴力が完全に失われる期間を作らないためらしい。
聞こえの悪いほうの耳を優先して手術して、手術した耳の機能が回復してから反対の耳の手術、という流れだ。

明日から入院なんで、PSPでも持っていくかー...とヘタッたバッテリの代わりを買いにヤマダに行ったら、うっかり25周年版スーパーマリオコレクション買っちゃったよ!
(だってヘボそうと思ってた特典サントラがギャラクシー2まで全収録とか書いてあるんだもの。そんなガチで来られたら、なぁ)
8:11 PM, Nov 17th, 2010 via w3neu.net

本日から入院でございます。
つか25周年版SMC特典CDは開梱してみたら各シリーズから1曲ずつセレクトされてるだけだった。
まぁ、72分しか入らないんだし、そうだよな...
8:01 PM, Nov 18th, 2010 via w3neu.net

病院なんだけど通話可能エリアでダイアルアップ接続して仕事したりしてる。
中国側スタッフとSkypeで話したら、今日のロットは無事合格だったらしい。これで気兼ねなく麻酔打ってもらえるわ。
9:10 PM, Nov 18th, 2010 via w3neu.net

耳の周りだけ手術のために刈り込まなくてはいけないんだけど、今回の髪型はワカメちゃんぽい。
9:19 PM, Nov 18th, 2010 via w3neu.net

この病院のベッド、リクライニング機能があるんだけど、いちいち「頭が下がります」とか喋る。そんな凄いこと何もしてないよ?
エレベータの「誤解です」よりはマシだけど...
9:36 PM, Nov 18th, 2010 via w3neu.net

横で寝てるおじさん息遣いが激しすぎる。あと寝言凄い。
けど私もあんな感じなのかな?
12:52 AM, Nov 19th, 2010 via w3neu.net

はらへった...
けど明後日の朝まで点滴だ
9:55 AM, Nov 19th, 2010 via w3neu.net

まだ病院。
今回は一番細い尿道カテーテル使ってみたそうで、抜いた後の痛みが全然少なかった。(経産婦と同じように、慣れて緩くなってるだけかも知れないけど)
退院できるかどうかは、明後日の診察終わってから決まるぽいなぁ。
前回3泊で退院させてもらったけど、通常1週間だそうな。
7:10 PM, Nov 20th, 2010 via w3neu.net

新しく入ってきた患者さんの鼾が凄いので、iPod聞きながら寝るしかない
9:46 PM, Nov 21st, 2010 via w3neu.net

実験用にAitendoの500円キャラクタ液晶SC162Bを試験点灯。
ELバックライトじゃなくてLED品だった。5V直接供給できて使いやすい。
7:52 PM, Nov 23rd, 2010 via w3neu.net

家で仕事してるけどリアルに耳痛い
3:33 PM, Nov 24th, 2010 via w3neu.net

1回目の入院手術は、結構早く退院できたので院内からのTweet全然しなかったけど、2回目は少し退院まで長かったので結構どうでもいいことを呟いてる。
入院から退院までは、多分4~5泊。6日目には明らかに自宅で電子工作してるっぽいので。

あと2回目の手術前に「前回は凄く太くて...痛かったです///」って云ったら、細い尿カテが使ってもらえたことがQOL視点で重要だと思われる。

まぁ、そんなこんなで手術を終え、1ヶ月~3ヶ月毎に経過観察、1年後には半年ペースになって3年目の今年、MRIの診断で右耳に再度兆候が見られたので再手術となった次第。
両耳共に数年感覚で要経過観察だけど、今のところ左耳は寛解してる模様。

元々、子供の頃から鼻すすり癖があって"逆耳抜き状態"(耳抜きの逆で鼓膜の内側を負圧気味にする感じ)が続いていたのが良くなかったんだろうね。
(あと中耳炎も繰り返していたし、鼓膜に穴が開いていた記憶も多々あり)

手術後、正しい耳抜きをするように心掛けてた。

真珠腫性中耳炎 - Wikipedia
後天性の真珠腫は、鼓膜の上皮が鼓室内に侵入したもので、鼓室内の減圧状態が続いたことが原因となるケースと、鼓膜に開いた穴が原因となるケースがあって、いずれも鼓膜と真珠腫がくっついている。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9C%9F%E7%8F%A0%E8%85%AB%E6%80%A7%E4%B8%AD%E8%80%B3%E7%82%8E


今回の手術については以下後日追記予定。

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